小学校のみどりと水の調査から

雨水活用の「天かえる」は朽ち果てていた!

朽ち果てた「天かえる」とともに
朽ち果てた「天かえる」とともに
 東村山・生活者ネットワークでは生活クラブ運動グループ地域協議会に呼びかけ、2010年9/19〜10/7にかけて、市内15小学校のみどりと水の調査をおこないました。
小学校はちょうど運動会の準備の最中でしたが、どの学校も忙しい中時間を空けて対応していただきました。

 質問内容は①特徴ある樹木は?②主な樹種とその数③樹木の養生・剪定計画はあるか?また誰が行うのか?④みどりのカーテンのとりくみは?⑤雨水活用は?⑥みどりに親しむとりくみは?
⑦地域の緑化運動への参加⑧今後のみどりに関する計画は?

 樹木管理は何処も校長・副校長の役割と言うことで、調査の対応もしていただきました。事前に質問事項を送っていたこともあり、どの学校も樹木の名前や本数を調べてくれていました。
「この調査がきっかけで調べました。」とおっしゃるように、全ての小学校で樹木マップなどは作られていないことが分かりました。「今後、樹木マップを作りたい」とおっしゃった先生が2名ほどいたことは嬉しいことです。

私たちは樹木の育成活動をしておられるTさん考案(木の成長を妨げない工夫)の「樹木プレート」を示しながら、学校の木に樹木プ
レートを付ける提案をしました。
子どもたちと近隣の方、専門家が集まって、プレート作りをすることで、一つひとつの木に名前があり、特徴があることを知ることから木ともっと親しくなってもらいたいと思いました。

 学校の木が無残な形に切られている姿をよく見かけます。まさに樹木の養生や剪定計画はどこもいっさい無いこと、2〜3年に1回の強剪定がおこなわれていることなどがわかりました。
主に近隣の方への落ち葉や、枝の伸びへの配慮が常に必要だということがその理由でした。

中には、伸びやかに枝を伸ばし、魅力的な樹形を形作っている校庭の木を見ると、その学校や地域全体の印象が良くなります。 

 主に学校の正門には「ゆりの木」「けやき」「いちょう」「マテバシイ」「タイサンボク」「くすのき」「さくら」など特徴ある木が植えられ学校の広報誌の名前になったり、校歌や昼会の名前になったり・・と、子ども達に親しまれていることも分かりました。
またある学校ではバラ園やコスモスなどの花を育てる活動を学校全体地域全体でおこなっていることなども特徴的でした。

 雨水活用では以前「天かえる」という雨水涵養装置を全学校に設置した経緯がありましたが、今はどれも朽ち果て、学校ではその所在や意味も分からないところもありました。
メンテナンスが行われてこなかったと言うことです。

学校という公共の場は地域の拠点であり、防災や教育の場であるだけではなく、大人や子どもたちの心の拠り所でもあります。学校の樹木や草花は地域のコミュニケーションツールとして様々な価値を発揮し、いつもそこに在るモノとして再認識させられた調査でした。しかしこの価値は常に保全、育成される必要があります。
今後、市民がどのように関わり、ともに地域の財産として育成していけるのか検討していきたいと思います。
調査のまとめを是非ご一読ください。

学校ごとの詳しい「みどりと水調査」を希望される方はネット事務所にご連絡を!

添付ファイル