大塚恵美子の一般質問の答弁①「一部プラ容器焼却編」

行財政改革の前に市民参加がかすむ

今日大塚恵美子の一般質問で大きく2点について質問
以下、回答の要旨を掲載します

■プラスチックの焼却処理への転換について
容器包装プラスチックの一部焼却処理は、東村山市のリサイクル、廃棄物処理方針の大転換となることを危惧し、実証実験の進捗状況および今後の進行について確認する。

①秋水園で行なったプラスチック焼却の実証実験について、いつ、何を、どの位の量を焼却したのか。>
→1月15日〜23日までの9日間、汚れたボトル・チューブ類を3.4t焼却。

②「実証実験」として取組んだ検査の内容は?従来のダイオキシン等の検査との相違点は何か、また焼却による影響や課題と目される点は。
→ボトル・チューブ類の焼却が炉にどんな影響を与えるのかを検証する。前期実験は排ガス・ダイオキシン・重金属類の影響がどう変化するか、後期実験は炉の燃焼温度変化、クリンカーなどがどの程度付着するか、を検査する。

③実証実験の費用はどの位かかり、いつ予算化されたのか。
→費用は60万円。当初予算から。

④実験データ等の検証、分析と今後の想定される取組みとスケジュールは。>
データ検証の3月以降、4〜5月に周辺自治会など住民説明をおこなう。6月議会に報告、市報への掲載を予定。

⑤廃棄物に対する施策は市民の参画で構築され、協力によって培われてきた。今回、市民への周知や合意を諮ることなく実証実験を行なったことは問題だ。廃棄物処理の方針転換を市民、周辺対策協議会、周辺住民に対し、どのように情報公開と説明責任を果たすのか。
→前期実証実験の結果が良好であれば周辺対策協議会や住民説明会で報告し、後期の実験への理解を得ていく。

⑥鉛、カドミウム、水銀、クロム、ヒ素など重金属類は多くのプラスチック製品に含まれるため、安易に焼却すると有害な重金属類が気化して大気中に拡散し、環境汚染と健康影響が心配される。実証実験ではどのように影響を捉え、公表を行うか。
→毎年、排ガス測定をおこない水銀・鉛・カドミウムなどは「大気汚染防止基準値」をクリアしている。この基準値に照らしあわせて影響評価をおこなう。

⑦「秋水園ごみ焼却施設延命化計画」によってH21年度予算に一連の延命化事業費8億7416万円が計上されたが、プラの焼却は前提になっていない。実証実験の結果はどのように反映されるのか。
→影響はないと考える。

⑧H18年10月に出された「一般廃棄物処理基本計画」には、基本理念として焼却・埋め立てに頼らないごみ処理を行なうことが掲げられ、排出抑制、リサイクルの推進(分別収集、収集形態の変更など)の徹底のあとで、最後に適正処理の推進が掲げられている。基本計画を逸脱し、安易に焼却を選択することはできない。啓発、収集時の点検、特に不燃ゴミの収集回数の見直しなど、最終手段の前に解決に向けた可能性を追求することが不可欠であり、ここから始めるべきではないか。
→容器包装リサイクル法では循環型社会の実現が主旨だがH20年4月に容器プラがDランクになり、その後全戸へのチラシ配布や出前講座でBランクに戻した。当市の容器プラは汚れが多いのが特徴。恒常的な品質確保は収集時の点検で行なうのは難しい。市民負担の少ない方法で行なうこととした。(順序だった検討に対し、回答無し)

⑨「一般廃棄物処理基本計画」では、「ごみ減量リサイクルのための推進委員会の設置」が19年度半ばに計画されているが、未だ設置に至らない。設置できない理由と課題は何か。
→市が委嘱しているゴミ減量委員・花と野菜の会・美住リサイクルショップ・トンボサポーターズなど多くの市民が減量に取り組んでいる。今後新たに「ごみ減量リサイクルのための推進委員会」が必要かどうかは検討したい。(設置できない理由の説明はなし)

⑩プラ焼却を容認する転換は、将来的な高温溶融炉、サーマルリサイクルなど23区などで選択されてきた手法への突破口となることを危惧する。なにより、従来の計画策定に力を注ぎ、ごみ減量や分別の徹底に力を惜しまず継続的に施策を支えてきた市民に対し、市民不在の取組みが不信感を生んでいる。市長はどう応えるのか。
→まず市民の方々の協力に対し感謝したい。減量の活動は無駄にしない。しかし多様な暮らしの中で考慮せざるを得ない恒常的なプラ容器の品質確保が必要となっている。ボトル・チューブ類のみを抜き取り燃やしたい。市民に説明し不適格なものの対策をおこないたい。

(市民不在の取組みに対する回答はなし)

【再質問】
①現在の実証実験では3.4t焼却したが、恒常的に燃やせば予測以上に燃やすこととなる。どう考えるか?
→量の回避は大切。後期実証実験(夏以降)で炉内温度が上がる・クリンカーが付着するなどの結果が出たら再検討する。(予測に関する回答はなし)

②何よりも市民不在で施策が進められていることが問題と考える。「秋水園施設整備のあり方について・報告」の中では焼却量をできるだけ減らすことが会議の共通認識だったと思う。再度市長の考えを聞く。
→できるだけごみ減量を行なうことは共通認識だと思う。市民に周知するべきだったかとも思うが、今回は基礎的なデータ収集。容器包装の分別をやってもらっても一部の市民は難しい。容器プラの引き取り拒否は避けたい。いろいろな智恵を出してほしい。市民不在に関する回答はなし)

③生産者責任の一環で収集されるプラに対し、容器包装リサイクル協会は厳しい評価をつけ、引き取り拒否まですることが当市においても無理な処理を強い、方針の転換を強いるもの。容器包装リサイクル法にもとづく容リ協会の理念とは何か。
→容リ協会の理念とはプラスチックを資源と捉え循環させることと考える。これを最優先させたい。