地球を「緑溢れる星」に

アースウォーカー中渓宏一(なかたにこういち)さんのメッセージ

15日は生活クラブ運動グループの集いとして、ネットも含め、共に進めてきた活動の発表と交流がおこなわれた。記念講演はアースウォーカーとして日本中を木を植えながら徒歩で歩きつづける活動をしている青年“中渓宏一さん”。http://www.seedman333.org/

2004年から約52000kを歩き、約1400本の木を170箇所に植えてきた人だ。

彼がサラリーマン生活を捨て、旅を始めてから3年目、アフリカの地に定住しかかっていた時に、アースウォーカーのポール・コールマン氏と出会ったことがこの活動の始まりだという。
その時、ポールの目標は1億本の木を植えることだったという。その数は20世紀に戦争で亡くなった人の数。平和運動として木を植える人に出会ったことが自分の転機だったという。
テントを持たず最小限の荷物で行くポールとの旅で教わったことは「生きていこう!サバイバルで」。現代の私たちが無くしかけているものだ。

木は私たちに必用な酸素をつくり、何より水をつくる。水はこの地球が生まれてから今日まで、一定量が循環していると以前に聞いたことがある。熱帯雨林が世界の気候を左右している場所なら、経済活動による伐採が続くことで、確実に気候変動が起こってくる。
木を植える場所は小学校や中学校など。植える木は広葉樹。
水分を含み、地中に主根を深く伸ばしちょっとやそっとでは倒れないから。
その種類はシイ・タブ・カシ。タブは「火防木=ひふせぎ」といい、防災林として適しているらしい。そういえば神社の周りに大きなタブの木があるところがあった。

20世紀まで経済3品目といわれていた「石油・金・ダイアモンド」に変わり、21世紀は「油・たね・水」になりつつあるということだ。言い換えればこの3品目の争奪戦が世界規模で繰り広げられるということだ。
私たち市民がこれらの価値を自ら作り出すために、一緒にアクションを起こそうよ!という彼のメッセージが会場に居た人々には充分伝わった。
「原種を守る・湧水を守る・都市の緑化をする」これら具体的な政策はネットの政策でもある。

会場では最後に生活者ネット都議・山口文江から「私たちが1本の広葉樹となり、地に深く根を張り、市民主体の政策を実現しよう!」と次年度の都議選への決意表明がおこなわれた。

中渓さんが屋久島を訪ねたとき、今は故人の詩人 山尾三省氏の直筆の家族宛の遺書を見せてもらったそうだ。
 そこには「神田川の水を飲める水に。原発の無い社会に。憲法9条を守ること。」そしてそれを、個人の(一人ひとりの)運動としてすること・・・と記されていたという。
中渓さんだけでなく、私たちもともにこの遺言を引き継いでいきたいと思った。

<写真上はアースウォーカー・中渓宏一さん>
<写真下は集会で予定候補を紹介する、都議大西ゆき子と次年度の都議立候補予定者の面々>