●市民参画について
6.第4次総合計画策定に向け、幅広く市民の声を聞く市民ワークショップが8月8日に終了しました。70人もの市民がテーマ別グループに分かれ、多様な意見をぶつけ合い、集約し、提言にまとめられたことを大いに評価します。その手法とともに職員24名が直接市民との協働作業に取り組み、今後の行政と市民との協働の一歩を築いたことと評価しているところです。今後も、この手法をスタンダードとし、市民との情報の共有、市民参画と協働に向けたこの手法を他の基本計画策定にあたっても取り入れていくべきと思いますが、この点についてどのように考えるのか
→市民同士の議論が活発におこなわれたことを評価している。これまでに増して必用と考える。計画策定において一つの有効な手法と考えている。一定の結論を得るまでには長い時間が必要。それゆえ幅広い市民の参加にはこれだけでは無理があるとも思う。これをスタンダードにするには一定程度の検討が必要である。手法の多様化はこれからも課題。自治基本条例とともに考えたい。
7.「市への提言」の終わりに市長から「講評に代えて」との発言がありました。総合計画論とのことでしたが、市民との共有・協働・共創型市政の構築とされていました。今後の総合計画策定、推進・チェック体制への市民参加、当事者参加をどのように考え、入口だけでなく更に進めていく考えがあるのかどうか
→市への提言を可視化していきたい。参加した市民へ周知していくことを考えている。パブコメや市民フォーラムなどで意見を戴き、学識経験者・一般公募市民・議員などからなる第4次総合計画審議会で検討していく。
8.市民ワークショップには、毎回、市民も議員も傍聴していたと聞きます。最後の提言の発表にあたっても、工夫をこらしたプレゼンテーションを拝見しましたが、手元に配布された各チームの結実である資料については、今回も閉会後、返却を求められました。これについては、他の審議会やワークショップでも同様であり、なぜ、情報の共有が計られないのか疑問です。議会、審議会、協議会では、資料すら準備されず、当然といったやり方に市民から不満の声が聞かれます。パートナーシップ、協働の市民参加を標榜するのなら、この点からも、まず変えていくべきではないでしょうか。これは当たり前の市民のニーズであり、情報を出し惜しみしていては、真の市民参加は進まないと思いますが、どのようにお考えでしょうか。
→これまで市の会議等の情報提供のあり方は若干統一性にかけていた。会議録公表審議会で実施状況をチェックし、6月1日より傍聴者への資料配布は各審議会に任せている。しかし今後は検討したい。
9.市民ワークショップは、市民参画のあり方にひとつの事例を築いた訳ですが、市長は従前よりマニフェストにもある「自治基本条例」について、昨年の市報で5回に亘り考えを述べられています。また昨年9月の所信表明でも「自治基本条例」策定の具体的な道筋として「策定手続き条例」に言及されています。自治基本条例は、市長も議会も従わなければならない自治体における最高規範性をもつ条例です。パートナーシップ協定を結びながら市民参画の検討会議で長く議論を進めてきた事例として大和市、多摩市、三鷹市などが知られていますが、いまや100に近い自治体が取り組んでいます。市長は市報でも「知っていただき、合意をはかりたい」としていますが、市長自らが策定に向けて、何をめざすのかがわかりにくいと指摘する市民がいることも事実です。今後の具体的な取り組み方や市民主体で策定ができるようなプロセスを市長自身、どう描いているのか
→自治基本条例はタウンミーテイングなどでも関心を持ってもらうようにしている。策定に向けたプロセスには多くの市民の参加で検討したい。考え方は多様であり、理解する努力が重要。市民ワークショップも一つの事例である。
10.また、自治基本条例を包括的な理念とし、個別に「住民投票条例」や「市民参加条例」など個別具体的な手続きを示した方法をとる自治体も多くあります。議員としては、議会の改革を着実に進める「議会基本条例」の策定が必要であることを痛感しているところです。さて、とりわけ市民参加や協働を定義した内容が、自治基本条例の重要項目として含まれるべきでありますが、個別の「市民参加条例」の制定で具体的な手続きを示すやり方もあります。条例における市民参加の可能性と位置づけ、方向性について
→市民参加と自治基本条例はともに必要。今後議論していきたい。住民投票条例についてはゼロベース。市民と議論していきたい。
11.平成23年度に向け、さまざまな行政分野の基本計画や行動計画の策定が並行して行なわれようとしていますが、計画が同時期のスタートとなれば上位計画との整合性や一貫性が図られなければなりません。どのように図っていくのでしょうか。協議や連動を欠かすことができないと考えるのですが、誰がどのように行なっていくのでしょうか。
→上位計画である総合計画策定課題の締めごとに庁内で共有したい。各所管で総合計画を見通す行政経営課で協議する場を作る。理事者が総合計画と他の計画のベクトルを合わせていくことが重要。